2009年07月19日

2009年7月18日清水ケ丘高校夏公演「パヴァーヌ」

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(「呉地区高校演劇連盟のページ」より)

 恒例の清水ケ丘高校のロングラン夏公演、最終日ラス前の公演を見て来ました。

 持参していたデジカメが電池切れで撮影出来ず、画像はありません。悪しからず。

 画像はコチラを見て下さい。清水ケ丘高校のブログです。

 さて演目は「パヴァーヌ」。川之江高校の曽我部マコト先生の作品。

「ホットチョコレート」で全国優勝を果たされる前年に、四国大会で上演されて非常に高い評価を受けた作品だったと思います。とりたてて軸になるドラマがあるわけではないのですが、女子高生達が集まってナチュラルな日常的場面を演じ、リアリティー溢れる演技が感興を呼び起こす。芝居の作り方に共通するものがあるようです。

 部室公演と言う事で、舞台となる女子高生達のたまり場となっている部屋を作り、ぐるりと四方に観客席を設置していました。観客とすぐに触れてしまう程近い距離です。

 コタツや書棚や大きなぬいぐるみなどがあり、手作りと言うバースデーケーキやコーラなどもリアルで臨場感溢れる使用法が、とても良かったです。どうせなら書棚の中の物など、ある物は最大限に使って遊べれば良かったかなと思いましたが、そこまでは望み過ぎでしょう。

 ストーリーは一言で言うのを拒否したような、現実離れした設定をリアルに演じると言う深みのある芝居でした。私はもうかなり以前に脚本を読んだ事があるのですが、ほとんど覚えていなかったので、非常にスリリングでわくわくしながら見ることが出来ました。「パヴァーヌ」と言うタイトルからして難解ですが、一体どういう話なのやら徐々に明らかにされていく構成で、なかなか先が読めません。良質なミステリーを見ているような面白さを感じました。

 まず集まっている4人の女子高生達。1人のバースデーパーティーらしいのですが、なぜかお互いがぎくしゃくしている様子。実は主役となるべき少女は亡くなっていて、彼女とソックリの双子が代わりに、と言う実に不自然な設定。実はこの部屋の主である女生徒の兄が、死んだ
少女に恋をしていて、これから離れて暮らす彼に最後の思い出を作るため、無理矢理双子の子が座らされてる、と言うのが、一応物語を貫くドラマですが、その他にも遅れてやってくる不良っぽい少女や、双子の担任の先生などが絡んで物語りは複線的な展開を見せます。

 タイトルの「パヴァーヌ」はクラシックの曲の名ですが、「死」のシンボリックな音楽として、後半で実際に流れイメージを添えます。脚本の批評ではないので、このくらいにしますが、全てを語らず観客それぞれの想像力に委ねる部分の大きい、優れた芝居だったと言っておきます。

 観客と至近距離での演技で難しい所もやりやすい所もあったと思いますが、私の座った位置からは正面だったサナコさんは表情の演技力も豊かで、活発なキャラクターの味が出た好演でした。その他やはり2、3年生の演技は安心して見られましたし、1年生もそれぞれに味を生かして演技出来ていたと思います。ただ舞台の上だと発声がどうか?と言う声の弱さを感じる人もいました。今後の成長に期待です。

 又、不自然な設定で複雑な人間関係を表すのが大変な芝居でした。そのため、間を置かずナチュラルな日常会話でテンポを上げるべき箇所と、あえて不自然に間を置くべき箇所の演じ分けに苦労されたのではないかと思います。全体的にはやや間延びを感じました。

 しかし1年生は初舞台ですから、それを考えに入れれば十分な出来で、個人的にも全く飽きる事なく面白く見る事が出来ました。

 清水ケ丘高校の皆さん、暑い中でのロングラン公演、大変お疲れ様でした。地区大会でより一層すばらしい芝居を見せてくれる事を期待しています。(市立呉高校:中島)
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posted by ゴルゴ40 at 14:04| 広島 ☁ | TrackBack(0) | 高校演劇情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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